読み
あしびきの 山鳥(やまどり)の尾(お)の しだり尾(お)の
長々(ながなが)し夜(よ)を ひとりかも寝(ね)む
意味
山鳥の長く垂れ下がった尾のように
長い夜を独りで寝るのだろうなぁ。
解説
- あしびきの
- 山にかかる枕詞(まくらことば)
※枕詞とは、その言葉自体には直接の意味を持たず、特定の言葉を修飾することで短歌全体の調子を整える役割をもつ - 山鳥
- 鳥綱キジ目キジ科ヤマドリ属に分類される、日本の固有種の鳥類。オスの尾が長いという特徴を持つ。
- しだり尾の
- オスの特徴である長く垂れ下がった尾を表す
- 長々し
- 長い長い
- ひとりかも寝む
- 独りで(寂しく)寝るのだろうなぁ
「か」は疑問、「も」は強調、「む」は推量「~だろう」を表す。
音声
作者
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)(生没年不詳)
歌聖と称えられる三十六歌仙の一人